DQNネーム、キラキラネームの見分け方

発売したばかりの『新潮45』の新刊案内を見ていたら、ふと目にとまったのがこの本だった。 森本あんり『反知性主義―アメリカが生んだ熱病の正体』 反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)作者: 森本あんり出版社/メーカー: 新潮社発売日: …

おにぎりぐらい握らせてやればいいじゃないか

我が埼玉県発の情報が珍しく大ニュースになっています……*1。 11日に龍谷大平安を破り2回戦進出を果たした春日部共栄。その勝利を支えた女子マネージャー「まみタス」こと三宅麻未さんのエピソードが注目を浴びました。春日部共栄では練習中におにぎりを大量…

『かもめのジョナサン』は脳内LSD

『かもめのジョナサン 完成版』を読みましたよ。 中学二年生くらいの時に初めて読んで以来、折に触れて読んできた本。まさか「完成版ではなかった」作品を読んでいたとは思わなかったので、『完成版』をすぐに買いはしたものの、読み始めるのは躊躇していた…

心の闇をえぐり出す

佐世保で「また悲劇が」と連日報道されています。ネット界隈ではネバダ事件とも言われる小学生女児の同級生殺害から十年余り、地元では「命の大切さ」を教える教育に力を入れていたという。その上での今回の事件。「人間をバラバラにしてみたかった」との動…

クローゼットからもう一つの見立て

『ファストファッション―クローゼットの中の憂鬱』から、もう一つ見通せることがある。 本書の最終章で著者は中国の縫製工場を「仕事の依頼を検討している業界関係者」のフリをして訪れ、中国の繊維・縫製業の実態にきりこんでいる。 そこで分かるのは、中国…

あまりにファストになりすぎた世界で

『ファストファッション―クローゼットの中の憂鬱』エリザベス・L. クライン著、鈴木 素子翻訳を読んだ。 久しぶりに書こうと思ったのはこの本が面白かったからという理由が第一(第二に書く時間があること、第三に「せっかく書いてきたブログがAKBで終わ…

坊主事件

早くも今さらな感じもありますが、AKB坊主事件について「なにが嫌な感じを想起させるのか」を考え、長々と文章を書いてみた結果、自分の中の結論が分かりました。 峯岸氏が仲間もファンも裏切っておきながら、坊主にすれば許されるかもと考えた浅ましさ …

知らないほうがよかったこと

知らないほうがよかった。知るべきではなかった。 映画館で映画を見る人は皆知っているが、見ない人には一切知られていない女性がいる。 「NO MORE映画泥棒」のあのオレンジの服を着た女性のことだ。ビデオカメラとパトランプのパントマイムの中で、一人「生…

ヒゲ

女子の間でどうやら「ヒゲ」がブームらしいのである。ヒゲ男子がいいとか、「最近仕事が忙しくて男性化してきて産毛がヒゲ化してきたわー」ということではなく、ヒゲ柄のファッション小物が流行っているのである。それも「カイゼル髭」限定だ。セクシーコマ…

自分が怖い

21時になるとどこかそわそわしていたのだが、「あのシーンだけは、会社の大画面テレビで観たい!」と21時35分過ぎに金曜ロードショーにチャンネルを合わせたら、CM明けで丁度そのシーンが流れ、堪能。 さすがに自分が怖い。ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVA…

僕だけに聴こえる歌がある

……というのは某歌手の歌ですが、「俺たちだけが本当の意味でこの作品を味わえる!」と感じずにはいられないマンガがあります。ピコピコ少年作者: 押切蓮介出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2009/09/17メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 69回この商品を…

台風一過を待ちわびて

今日通り過ぎて行った台風の進路。太平洋は広いのに、なぜこんな細長い日本列島の上を上手いことなぞって行ったのか。 台風が来る。風水害に遭う。 地震が起きる。倒壊、津波に遭う。 大雪が降る。機動力ゼロ。 噴火する。火山灰が降る。 こんな小さな国土の…

イタリア後日譚

初のイタリア旅行の感想を書いていなかったので後日譚としていくつか書いてみたい。1、顔出し(顔ハメ)看板がない ローマにしろミラノにしろ、町全体がイコール遺跡なので、何処で写真を撮っても「旅感」は出る。 だが足りないものが一つ。いわゆる「顔出…

終電になる決意はあるか

自然災害や、渇水などのニュースに触れると、「今でこそこんなに大変なのに、江戸時代やそれ以前の日本人は本当に大変だったろうな」と思う。少し調べれば、日本史は災害史と言ってもいいくらい、頻繁に大変な事態に見舞われている。疫病も流行った。今より…

ゲーム脳という人たちの心理

年端もいかない子供が自殺したり、あるいは誰かを殺してしまうような犯罪に及ぶとすぐにあらわれる「ゲーム脳論者」。「リセット」という言葉に敏感な彼らこそゲーム脳に侵されているのではと心配になりますが、ゲームが家庭に存在するようになってからこれ…

まさかのまさお

驚いた。いつもの習慣でテレビをつけると、金正男がテレ朝に生出演しているのだ。 小太り、ヒゲ、変なメガネ、変な帽子。弟が第一書記になって命を追われていると聞いていたが、こんなにもフランクにお茶の間に登場か! と焦る。 しかし名前が出て正体が分か…

スマホは入手できず

世の中が某総選挙で盛り上がるなか、こちらは秋の「新劇場版・Q」上映を前に、単独「エヴァンゲリオンTVアニメ版 第何話が一位か総選挙」を敢行。 好きだけどつらくて観られない第拾九話「男の戦い」や大人になって味わい深くなった第弐拾壱話「ネルフ、…

今更ながらのフィクション論

角田光代『それもまた小さな光』。 恋愛に問題を抱える三人のクリエイティブ系女性と、彼女たちの生活をそれぞれの場面でふんわり包む、あるラジオ番組。けれどその声の主の女性も、実生活ではそうそううまくは行っていない。本作は「ラジオ番組」というお題…

省エネ

省エネ家電が何よりも省いてくれるのは、電気を使う罪悪感。

カムバック

よく「(犯罪者であっても)カムバックのチャンスを与えるべきだ」という声が聞かれます。そして実際にカムバックする時は、称賛されるわけです。しかし「普通に生活」していればその舞台にい続けるはずで、「カムバック」する事態にはならない。本来は犯罪…

履歴

佐賀県武雄市で取りざたされている、図書館貸出履歴の管理問題。PASMOにしろ、ポイントカードにしろ、すべて履歴はどこかで管理されているのだから、今更たじろぐな、という意見もあるかもしれないが、より「思想」に踏み込みそうなだけに、気持ち悪さも禁じ…

神との遭遇

最近「神」という言葉が云々……なんて記事が新聞に出たばかりだが、西洋的にも日本的にも「神」もしくは「想像主」と呼んでしかるべき人物に遭遇してしまった。それも、自宅近所の回転寿司店で……。 二階建てになっている回転寿司のレールの隙間からチラ見して…

みんな知っていたのかい

どうやらみんな知っていたっていうじゃないか、『STARWARS』が面白い映画だってことを! 実は高校生の頃から、部活の先輩たちがバットを振り回しながら、先輩A「ブオーンブオーン」 先輩B「ジェダイの騎士になれ……」とかやっていたのを横目で見てい…

手記が一番の破壊力

北原みのり『毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記』を読む。 この事件が他とは違う注目のされ方をしたのは、木嶋佳苗の容姿ゆえだろう。「なんでこんな女に」と口にする男性は何人もいたが、私は「ものすごい美人だと警戒するけれどそうじゃないから詐欺だとは思…

無慈悲な更新

何かと言えば「無慈悲な○○」を使いたくなる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。 無慈悲な締め切り、無慈悲な納期、無慈悲な徹夜、でございます。 もう今年の流行語大賞でいいんじゃないかな。「無慈悲な墜落」(衛星)とは言わないあたりが素晴らしい言…

自己紹介

顔は千代田区1−1、声は新宿二丁目。 これほど自分に合う自己紹介はないと思うので、改めて自己紹介させていただきました。どうぞよろしく。

歴史遊びという贅沢

『ピラミッド 5000年の嘘』を見た!(ネタばれがあります) こん棒と石だけで削り、力技で石の塊を運んで、あの高さまで積み上げる。古代人は本当に、我々が考えているような「古代の道具」だけであのピラミッドを完成させたのだろうか。 そんな疑問からピラ…

美しすぎて気が狂う

アマンダ・レンショー編『天と地―肉眼で見えないもの』。 ミクロ顕微鏡で見る原子の世界から宇宙まで、の写真集。だんだんと地球を飛び出し、大きなものになっていく。不思議なことにその「構造」には似ているところがあり、どちらが「地球上にあるもの」で…

NINTENDOと任天堂

『ニンテンドー・イン・アメリカ』(ジェフ・ライアン著、林田 陽子訳)を読んだ。 任天堂は、80年前後に生まれた我々世代にとって、もしかすると最も身近で「お世話になった」企業かもしれない。 それゆえに、かなり耳馴染みのある企業名の割には、「企業」…

世紀の大一番に臨む勝負師の姿

米長邦雄著『われ敗れたり』を読んだ。 100万人がネットで見守ったという人間VSコンピュータの将棋対局。結果は本書のタイトルどおり米長永世棋聖の負け。しかし勝敗だけで語っては実にもったいない。 世紀の大一番を前に大好きな酒も断ち、自宅にもソフトを…